今回は足関節捻挫についてお話していきます!!

足関節の捻挫はスポーツ障害の中でもとても発生頻度の高い障害です。足関節捻挫の約90%が足首を内側にひねる、内反捻挫と言われています。外側の靱帯(前距腓靱帯/踵腓靭帯/後距腓靭帯)に負担がかかり、靱帯が損傷すると外くるぶしの周りに腫れや痛みが出ます。稀ではありますが外反捻挫で内側靭帯が損傷してしまった場合は重症度が高くなります。

スポーツによる急性外傷としては最も頻度が高く、重症度の高い障害ですが、軽視され慢性化する場合が多いので注意を要します。

原因は?

バレーボールやバスケットボール競技で特に多く発生します。ジャンプの着地時に人の足の上に乗り、足関節の内反が強制されて起こる場合が最も重症です。

サッカー、ラグビー、アメリカンフットボールなどにみられる接触プレーをはじめ、野球のスライディング、体操競技、テニスにも多く発生します。学校での体育やレクリエーションや日常生活での段の踏み外し、足を滑らしてなどでも発生します。

 

症状は?

足関節のくるぶし周りの腫れ熱感重度の損傷では皮下出血(内出血)がみられることがあります。

靭帯の損傷具合により、足関節の動揺性なども起こる場合もあります。力を入れた際に痛みが出たり、歩行時で痛みがでたりと損傷の程度により様々です。

 

捻挫が発生した際の応急処置は?

足関節の捻挫など、急性で発生した傷害に対して「RICE処置」という応急処置が大事で大切になってきます。

RICE処置とは、Rest(安静)Ice(冷却)Compression(圧迫)Elevation(挙上・高くあげること)の頭文字をとった名称です。

Rest患部を動かさず、安静にすることを指します。運動を中止し、ご本人が楽な姿勢(座る、仰向けになるなど)で安静にしましょう。医療用テープや副木などを用い、患部を固定します。

Ice冷却することを指します。ビニール袋などに氷を入れて、15~20分ほど患部にあてて冷やします。再び痛みが出てきた場合、同じ要領で冷却します。(捻挫直後だけでなく、痛みがある場合は48時間内では冷却処置、それ以降では冷却あるいは温熱処置を続けます。)

Compression患部を圧迫することで、内出血や腫れを防ぎます。弾性のある包帯などを用い、患部を軽く圧迫するようなイメージで固定します。U字パッドと呼ばれるスポンジがある場合は、腫れが生じると考えられる部分にスポンジをあてたうえで、包帯などを巻き固定します。神経や血管の圧迫につながらないよう、しびれなどが生じない程度の強さで圧迫することが大切です。

Elevation患部を心臓より高くあげることで、内出血や腫れを防ぎます。足首の捻挫の場合は、足の下に枕やクッションを置くことで、患部を高い位置に保つことができます。

 

治療法は?

・急性期は先程のRICE処置を行います。

・足関節捻挫は痛みが消えてきても、くるぶし周りの腫れが取れにくいケースが良くあるためマッサージや鍼灸などで取り除いていきます。

・靭帯が緩くなり足首が倒れてしまうので、テーピングで正しい位置で固定します。

・捻挫は一度起こってしまうと繰り返してしまう事が多くあります。なのでリハビリで筋力強化をおこない再発予防をします。スポーツをしている人は患部以外の部位のトレーニングも並行しておこないます。

 

◎早期の治療・ケアが早く治すポイントになってきます。少しでも違和感、痛みを感じたら是非一度ご相談ください!!