本日は手根管症候群についてお話していきます!!

手根管とは?

手の付け根にある手根骨と横手根靭帯で囲まれた部分を手根管(トンネル構造)といい、9本の指を曲げる腱と正中神経が通過する部分です。

手根管症候群とは?

手根管内で何らかの原因により通過している正中神経が圧迫されると、母指〜環指の親指側に限局したしびれ感(ピリピリ・ジンジン)と知覚低下が発生します。

 

原因は?

腱鞘炎などで腱周囲の滑膜が腫れて正中神経が圧迫したり、妊娠出産期や更年期の女性に比較的多くみられるため、ホルモンとの関連性もあるといわれています。単に手の使い過ぎや骨折等、外傷後の“むくみ”によって内圧が上がり症状がでるケースもあります。

その他にも、関節リュウマチや腎疾患でも発症する場合があると言われています。

 

症状は?

一番の症状は母指〜環指の親指側に限局したしびれ感(ピリピリ・ジンジン)と知覚低下です。

患者様は手全体がしびれて感覚が鈍いと訴える方が多いですが、感覚検査を行うと小指はしびれ感がなく、環指の小指側は親指側と比べて明らかに感覚障害が軽度の場合があります。

手根管を軽く叩いたり、指で圧迫すると指先全体に痺れが走ったり、手首を曲げて手根管を圧迫すると症状が増悪したりするのが手根管症候群の特徴です。

症状が悪化してくると、物をつまむ動作が困難になったり、母指と他の指との対立運動が難しくなったりすることもあります。

※夜中や明け方に症状が強くなることがあります。

 

治療法は?

・患部の安静が第一になります。

・原因にもよりますが、最も多い使い過ぎによるものが原因であれば、超音波やグラストンテクニック、神経症状には鍼灸がとても有効になります。

・長期に渡り放置して症状が長く続いている場合や筋力の低下が著しい場合は手術療法となる場合もあります。