本日は上腕骨骨端線障害(リトルリーガーショルダー)についてお話します!!

上腕骨骨端症障害は前回お話した野球肩といわれているものの中の1つです。また別の呼び方でリトルリーガーショルダーとも呼ばれることがあります。

この障害は成長期の投球障害、上腕骨の骨端線(成長線)の障害です。

 

◎発生原因

少年期には成長軟骨(骨端線(こったんせん):骨の成長部分で軟骨成分)という部分から骨が成長します。この部分は骨よりもはるかに弱い部分であるため、発育期の野球選手(少年野球選手)が過度の投げ込み(投球過多:オ-バ-ユ-ス)を行ない、成長軟骨に負担が集中してくると、利き腕である上腕骨の肩の部分の成長軟骨が疲労骨折(ストレス骨折)を起こしてしまうことがあります。この疲労骨折をリトルリーガーズショルダー(Little Leaguer’s shoulder)と呼びます。

 

◎症状

小中学生にみられます。はっきりとしたきっかけが無く投球時や投球後に肩の痛みを訴え、特別動きが悪いということもありませんが、症状が悪い場合は痛みによる動きの制限は見られる場合があります。

痛みのあるまま無理に投げ続けると成長線のところで骨がずれてしまい肩の変形をおこす場合もあります。

※X線(レントゲン)で左右の肩を比べるとはっきりわかります。

◎年齢

成長軟骨が骨に変わるまでの15歳未満に発生します。

◎治療・予防

・まず原因となっている投球動作の中止をします。

・肩・肩甲骨周りのストレッチや身体全体の柔軟性の向上

・投球禁止の時期に肩を含めた体幹部のトレーニングを行います。バッティング練習は可能です。

・骨にまで影響がでている場合は、1~6ヶ月投球禁止となる場合もあります。

・投手は球数制限を行い、使ったあとはアイシングをするようにしましょう。

 

※痛みが発生する前のケアが1番大事ですが、少しでも痛み、変化を感じたら早期の治療を心がけましょう!!