腱板損傷についてお話していきます!!
腱板とは?
肩の関節を構成している肩甲骨と上腕骨に付着している4つの筋肉の事をいいます。
棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋この4つの筋肉を腱板と呼び、ローテーターカフと呼ばれることもあります。
この腱板はインナーマッスルと呼ばれる深い部分にある筋肉で肩の安定性に非常に大事な筋肉となります。インナーマッスルで関節を安定させて外側にある大きいアウターマッスルの筋肉で関節を動かすのが肩関節の正しい動きとなります。
この部分を痛めてしまう事を腱板損傷といい、損傷や断裂をしてしまうと肩関節が不安定となり動きの悪さや痛みを伴ってきます。
原因は?
●オーバーユース(使いすぎ)
野球や水泳、テニス・バレーといった繰り返し肩を使う動作で負荷がかかり、腱板損傷を起こしてしまうことはよく知られています。
その他に力仕事を長年されている方も比較的、腱板損傷を起こしていることがあります。
●外傷
外傷によるものでも発生します。転んで直接肩をぶつけてしまったり、手をついた時などでも発生します。
日常では重たい物を持ち上げた時、洗濯物を干していた時など日常生活の些細な動作でも発生することもあります。
●加齢
加齢による腱板損傷は多くあります。特に60歳以上になると腱板損傷を起こしている患者さんは特に多くなります。
年齢を重ねるごとに腱板も少しづつ傷んできてしまう事が原因とされています。
●症状
腱板損傷は加齢やオーバーユースによって、いつの間にか切れてしまっているということがあるように意外と激烈な症状ではないことも多いです。
外傷で損傷した場合には瞬間的な痛みが強く走り、その後、肩が動かせないという強い症状から始まる人もいますが、そういう症状の始まりがハッキリしない人もいます。
肩関節を挙げる、回すなどの動作をできる人も多いことがあります。ただ腱板損傷がひどかったり、炎症が強い場合は困難な場合もあります。
※典型的な腱板損傷の症状は、自分の力では肩が上がらない、回らないが、逆の手で支えると上がるという状態です。
治療法は?
・損傷が軽度で保存療法の場合は肩の安静で炎症を取るのが第一になります。三角巾などを用いる場合もあります。
・痛みの状態により少しずつ、肩関節が固まらないようにストレッチ等で可動域や柔軟性を上げていきます。
・その後ストレッチと一緒に筋力トレーニングを行います。ここでのトレーニングは軽い負荷でインナーマッスルを中心に行います。
・その他、超音波や鍼灸などを用いて治療を行う場合もあります。