本日は成長期に多い野球肩についてお話していきます!!

野球肩とは、インピンジメント症候群・腱板損傷・上腕骨近位骨端線離開・動揺性肩関節症・肩甲上神経損傷など様々な障害の総称をいいます。この野球肩の中でも成長期の子供に多く発生する、上腕骨近位骨端線離開(リトルリーガーズショルダー)についてお話していきます!!

◎リトルリーガーズショルダーとは?

子供の骨には骨端線という骨の成長に大事な成長軟骨があります。この骨端線の閉鎖前の成長期にこの部分に過度の負担・ストレスがかかり損傷や離開してしまうものをリトルリーガーズショルダーといいます。

投球動作で上腕骨にかかる捻りのストレスと投げ込むときに起こる上肢への牽引力、さらにその動作を行う際に働く筋肉の張力による負荷が成長軟骨部分に作用します。そのため投球数の多さによる疲労性のストレスが蓄積することで徐々に損傷していきます。

※骨と比べ骨端線は構造上弱いため、成長期ではこの部分が損傷してしまうことが多いです。

 

◎原因は?

一番に投球フォームの不良が原因となります。正しい投球フォームと比べると、同じ球数を投げても投球フォームが悪いと患部への負担は大きくなります。また小・中学生は体が出来上がっておらず上手く下半身を使えていないケースが多く、手投げや上半身だけで投げてしまう傾向があるため負担がかかりやすくなります。

練習量や投球動作の多さも原因となります。特にピッチャーやキャッチャーなど他と比べて多く投球動作を行うのも原因となります。

 

症状は?

投球時や投球後の痛みや違和感・炎症による熱感があります。

日常生活動作には支障がないことが多いため、日常生活でも痛みが発生したり、少ない投球動作でも痛みや可動域制限が出てくるようであれば注意が必要です。骨端線の損傷や離開は骨の成長に大きな影響を与えます。

 

◎治療法は?

投球動作を禁止し安静となります。初期の炎症がある時期にはアイシングを行います。

疼痛軽減後は、正しいフォームの習得やリハビリによる筋力強化、可動域の獲得が必要になります。

 

※スポーツ障害を早期発見するには、ご両親が子どもの身体の異常を日常生活の中でいち早く発見することです!!

 いつもと違うなと少しでも感じたら一度ご相談ください。