本日も梨状筋症候群についてお話していきます!!
梨状筋症候群は、何らかの原因で梨状筋が神経を圧迫して症状が発生する疾患だと前回お話しました。
●梨状筋の解剖
梨状筋は、お尻の深い所にある筋肉です。お尻には大殿筋という筋肉があり、その筋肉よりもさらに深いところにある筋肉で、深層外旋六筋(しんそうがいせんろっきん)という筋肉群に属します。
深層外旋六筋とは、深層 = 深い所にある / 外旋 = 太ももを外回りに旋回させる / 六筋 = 六個の筋肉という意味です。
「梨状筋」「大腿方形筋」「内閉鎖筋」「外閉鎖筋」「上双子筋」「下双子筋」の6本をあわせて、深層外旋六筋と呼びます。 この筋肉たちが協力をして、下肢を外方向に旋回させる働きをしてくれています。
梨状筋は、骨盤~大腿骨に付着している筋肉で、骨盤は仙骨前面に付着し大腿骨は大転子の内側(外側の出っ張った骨)に付着しています。
筋肉の作用は、股関節の外旋(股関節を外に捻じる動き)とわずかな股関節の外転(横に脚を広げる動き)を起こします。
※梨状筋が強く緊張すると、大腿部からつま先が外側に向いてしまい「ガニ股」姿勢になってしまいます。また神経の圧迫により痛みやシビレを誘発してしまい、これが梨状筋症候群と呼ばれます。
●梨状筋症候群の予防法
・梨状筋は少し深い部分にある為、鍼灸が有効になります。神経症状にも効果があるため良いとされています。
・セルフケアでは、大腿部~臀部にかけてストレッチやストレッチポールやテニスボールを用いて直接臀部を圧迫マッサージすることが有効になります!!
ストレッチは伸ばしたい筋肉の作用に対して、逆方向に伸ばしてあげるのがストレッチになります。今回の梨状筋であれば、作用は股関節の外旋なので内旋方向に伸ばしてあげると筋肉が伸びてきます。
梨状筋ストレッチ(上の写真をご覧ください)
①手を後ろに長座位になります。
②両膝を立て、左膝を内側に倒します。
③右足を倒した左膝の上に乗せます。
④手で床を押し、上体を前に倒します。
⑤左の臀部に刺激を感じたら15~20秒キープします。
※右側も左側と同様の方法でストレッチしていきます。2~3セット行います。